121st metaPhorest セミナー
2026年4月30日(木)19:00-21:00

121st metaPhorest Seminar by 上田麻希 Maki Ueda
This event will be primarily in Japanese, but questions and comments in English are also welcome.
4/30(木)のmetaPhorestセミナーでは、匂いをマテリアルとして扱う「嗅覚アート」の第一人者である上田麻希さんをゲストにお招きし、2025年度CCBTフェローとしての枠組みで行われた夢の島熱帯植物館での大規模インスタレーションを中心に、"Olfacto-Politics" についてお話しいただきます。
日時・場所
2026年4月30日 (木) 19:00–21:00 早稲田大学 先端生命医科学研究施設(TWIns)3F https://maps.app.goo.gl/Wy23SqPPMo3P7V8JA
ONLINE (映像の画質は悪いため、可能な方はぜひ現地へお越しください)
This seminar can also be held online. Zoom Link
嗅覚の力学 (Olfacto-Politics)
われわれはどういうときに、「臭い」「嫌な匂い」と言うのだろうか。逆に「いい匂い」とはどのような匂いだろうか。「嗅覚の力学 (Olfacto-Politics)」は、2025年度シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]において上田がアーティストフェローとして展開した実験的な複合プロジェクトである。構造的な排除や誘引を正当化するために無意識に使われている嗅覚という感覚を可視化する試みであった。
夢の島熱帯植物館(新木場)の巨大ドームをバイオームとして展開された環境インスタレーション「匂う森」では、マルチスピシーズな嗅覚インタラクションの擬似体験が提供された。空間に入る前に、参加者は蛾・コウモリ・人間のいずれかの役割を選び、誘き寄せたり遠避けたり(忌避)するための香水をワークショップで調香する。それを身体にまとい、移動するシグナルの発信源となる。あらかじめ空間に設置された香りはミストやフォグといった粒子に乗って漂い、ときに見え、ときに見えないかたちで参加者を誘い、惑わせる。
自然の生態系において、生物は絶えず化学的シグナルを交換している。花は揮発性化合物を放出して花粉媒介者を誘き寄せ、蛾やコウモリなどの動物はフェロモンや餌の匂いに反応する。また植物は損傷を受けると同種他者に警告シグナルを放出するが、同時に蛾をも忌避する作用がある。こうした目に見えないやり取りは、生態学的コミュニケーションの層を空気中に形成している。本インスタレーションは、あらゆる年齢層の観客を、こうした化学シグナルの空気フィールドへと積極的に参加させることを試みた。 本トークではほかにも、デジタル嗅覚センサーを駆使して展開されたフィールドリサーチ「Dog’s Nose」、東京の匂いや地球温暖化の匂いを作るワークショップ「SMELL LAB」などについて共有し、身近な「嗅覚の力学」や未来の嗅覚について議論する機会としたい。
CCBT活動概要 https://ccbt.rekibun.or.jp/art-incubation/47468
ZINEダウンロード https://ccbt.rekibun.or.jp/.../04/Olfacto-Politics-ZINE.pdf
上田麻希 Maki Ueda
匂いをマテリアルとして扱う「嗅覚アーティスト」。世界的な先駆者として嗅覚アート界を牽引。令和6年度文化庁長官表彰をはじめ、受賞歴多数。現在は石垣島を拠点に嗅覚アートの研究・普及に取り組む傍ら、国際的に展示活動を展開する。2025年度シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT]アーティスト・フェロー。
オンラインポートフォリオ:ueda.nl http://www.ueda.nl/

